小学生と自由研究をしますと、ものづくりで工作が出てきます。私が子どもたちと一緒にやる研究は、多くの場合は工作用紙を使います。
小学校の授業では図画工作の時間があります。手や道具を使って生み出す授業はすばらしいプログラムですね。
子どもたちに
今日は工作をやるよ
と良いますと、みんなも目の色が変わります。
毎回、実験では面白くないですからね(笑)
さて、以前、「道具の置き方」についてのブログ記事を書きました。実験道具を作るために、工作が必要なのですが、いの一番に安全が大切です。
それを踏まえてのお話です。
子どもたちに工作用紙を渡したあとの行動を観察
子どもたちに工作用紙でものづくりをお願いします。すぐ動く子、鉛筆を持ち出す子、道具を漁る子などいろいろな行動を見せてくれます。
本当に自由にさせてしまいますと、工作用紙の真ん中から切ったりする子も出てきます(笑)。
ちょっとみんな!
うちはお金が無いからちゃんと計画的に工作用紙を使って!
え゛~(笑)
おあづけを食らった子は不満の声を上げます。
工作用紙を端から順に使う意義
私は子どもたちに工作用紙を「計画的に」使うように指示しました。
一番いい方法は端から順に使うことです。でも、端から順に使うにはどうしたらいいでしょうか?
子どもたちは試行錯誤しました。
ある子が言いました。
切るパーツを下書きしたら?
工作用紙の利点は紙であることです。紙であるからこそ、鉛筆で下書きができます。
当たり前のことですが、この性質はとても重要です。
工作用紙を端から順に使うと下記のようなことを行います。
- 作りたいものを提案する
- 作りたいものの形を想像する
- 作りたいものの具体的な立体構造をイメージする
- 立体の平面図を想像する
- 工作用紙に実際に描く
- 設計図通りに工作用紙を切る
- 工作用紙が余ったら、次の工作に使う
少しステップを考えただけでも、子どもたちはこれほどの工程をしなければなりません。
ものすごいトレーニングです
子どもたちに指示は出さない
面白いことに、それぞれの子どもたちは同じゴールにはたどり着けません。子どもたちに個性があるからです。
そして、工作用紙を使った操作は、各ステップの反復がそれぞれの過程の成長をうながし、さらには、最後に成長の統合できます。
私たち大人はよく分かりますが、人によって成果は違いますね。それは子どもたちでも同じです。
人の成長スピードはそれぞれ違います。それをじっと観察し、自分の理想と現実のギャップで泣くほど悔しさが増したとき、少しだけヒントを与えます。
人生に答えがないように、自由研究にも答えがありません
答えは自分自身で見つけなければなりませんからね
そんなわけで、私は子どもたちに囲まれながら、子どもたちそれぞれの成長をじっと観察をしています。
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