実験道具を作るときや自由研究をするとき、私たちはハサミ、カッター、千枚通しなどの先が鋭い道具を使いますね。
研究の世界では、鋭い刃を持つカミソリのような大きな刃や顕微鏡下で拡大して鋭く細く尖ったピンセットなども使います。
研究では事故の危険性はとても高いです。
道具の危険性
先が鋭い道具は、その形からその道具しかできないことができます。とても便利です。
ところが、その分、危険性が増します。
不意打ちの危険性
多くの場合、研究は、1人ではなく、複数のグループで行います。
人はロボットではありません。全員は同じことはできませんし、実験における集中力も同じではありません。
1人は実験に集中しているとき、隣の人がふざけて道具を振り回したらどうなるでしょうか?
見ていて気づいていれば大したことはありません。
でも、実験に集中している人が、ふと頭をあげた瞬間、今まで見ていないのでちょっとしたことで大事故になります。
実験台における道具の置き方
私は事故防止の為、このようにしていました。
筆記用具を含む先が尖ったものは、実験台に煩雑に置きますと、事故発生の可能性を高めます。初めに用途に合わせて整理整頓します。
次に、先端を自分と反対側に向け、手が届かないところに、わざと置きます。
これは、道具を触るときは、無意識な行動はなくすためです。
では、手前に置いたらどうなるでしょうか?
手の届くところに道具を置きますと、手を引いたときに道具に手が刺さります。
鉛筆くらいなら大丈夫ですが、鋭い道具があった場合はただでは済まされません。
普段は事故は起きません。慣れたとき、操作が素早くなり、手の動きは速くなります。このときに、無意識な行動が事故を拡大します。
実は、私が実験操作が未熟だったころ、実験の道具で大怪我をした経験があります。そのときは、応急処置レベルではありませんでしたので、救急病院に搬送されました。
子どもたちの行動は常に見て、子どもたち同士にも行動を見てもらう
研究活動は楽しいものです。夢中になり、その過程で成長します。
ところが、その楽しいゴールは事故が無くて初めて達成します。
私は、実験中は子どもたちの行動は常に見ています。集中力が途切れたときは事故に近づきますので、そのときは強制的に休憩をはさみます。
また、子どもたち同士にも道具の置き方には注意し合うようにしています。
ハサミは自分から遠くに置くんだよ
ふざけて実験はしない
上の学年の子が下の学年の子に教えている姿は微笑ましいだけでなく、そのグループの成長にもつながります。
道具は便利です。でも、その便利さを引き出すためには、自由研究では事故防止のために道具の置き方が重要です。
みなさんも、ぜひ、安全に気をつけて研究してくださいね
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